Q
応用化学科を選んだ理由
A
高校生の時、物質の色が変わったり、激しく燃えたりする化学反応を見て、私も実験をしてみたいという思いがあり大学への進学を考えました。オープンスクールで色ガラスの作成を体験し、目で見て、音を聞いて楽しい実験と担当した先生の丁寧な解説があったので岡山理科大学の工業化学科に進学したいと思いました。
Q
大学生活のエピソード、学んでよかったこと、学生時代の経験
A
大学生活では、学生実験で中和滴定や有機化合物の合成などたくさんの実験を行い、基本的な器具扱いや、報告書のまとめ方を身に着けることができました。先生方には、丁寧に器具の使い方や研究で大切な考え方を教えていただきました。先輩や先生に教えてもらいながら、初めて自分自身で電子顕微鏡を使って試料を観察した時、写真を撮った時の思い出は今でも忘れられません。部活動は少林寺拳法部に所属し、合宿を企画したり、大会に出場したり昇段試験を受けたりしました。大学時代にできた仲間や友人とは未だにつながりがあります。研究室の紹介ムービーづくりやオープンキャンパスに参加させていただいたことは、今の仕事にも活きていると思います。大学生の時は研究室の仲間と打ち合わせをし、先生方に助言をいただき、計画、録音、録画などやったことのない様々なことを教えていただきました。できないこともできる人や一緒に考えてくれる仲間と協力し、まずはやってみようと思える精神が培われたと思います。
Q
応用化学科のおもしろさ・魅力
A
岡山理科大学の学校内には、いたるところに応用化学科の設備があります。入学後は、アクアネイチャークラブに入っている友人と魚を養殖する施設を見学したり、校内掲示を見て、植物培養を行う施設の見学と実際に培地を作って植物を育てる体験をしたりしました。実際に入学してみて、無機化学、有機化学、化学工学、生化学、物理化学など応用化学科で学べる分野の広さに驚かされ、将来どの研究室に所属するか考えながら過ごす3年間はとても楽しかったです。私は、入学当初オープンスクールで実験を体験し、授業がとても丁寧で面白いと思ったセラミック材料学研究室に所属しました。研究室に所属した後は、少人数で研究に没頭できる環境と設備があります。
Q
就活について
A
私は、1年生の時から教員免許取得のために応用化学科以外の授業も受講していました。当時チューターとして面倒を見ていただいていた先生には時間割のことや授業についてたくさんの支援をしていただき無事中学校・高等学校理科と高等学校工業の教員免許を取得できました。教員採用試験には、現役では通りませんでしたが受け続ける私を暖かく見守っていただき、時には別の進路があることも示してくださった先生にはとても感謝しています。講師1年目の冬、無事岡山県で合格通知をいただき、現在は岡山県立津山工業高校の工業化学科で働かせていただいています。
Q
所属ゼミ・論文のテーマ
A
セラミック材料学研究室では、酸化鉄やスピネル構造化合物の新規合成方法の開発や、備前焼表面に現れる色彩の発現機構を明らかにする研究を行っていました。セラミックの研究を行うために必要な技術や知識を実践的に学ぶことができる研究室です。私は、スピネル構造化合物の再焼成により生じる酸化鉄の生成機構を解明することを目的とし、再焼成前のスピネルの表面に形成される微構造の観察や粉末X線回折装置による分析を行いました。3年間複数のテーマの実験に関わりながら最後までスピネル生成機構の解明に向け取り組み続けられたことが嬉しかったです。研究について期間の短いものから長いもの地道に突き詰めていくものから発想次第で答えにたどり着くことができるものなど様々なものがあることが分かりました。
Q
印象に残った講義
A
草野圭弘先生に見ていただいた卒業研究です。卒業研究の中で基本的なセラミックの合成や研究に必要な器具の扱いを丁寧に教えていただきました。物質表面の微構造の観察に用いる走査型電子顕微鏡(SEM)や、物質を構成する成分を調べられるX線回折装置、物質の温度変化と重量変化をグラフにできるTG-DTA、その他にもたくさんの器具を扱えるようになりました。道具をただ使うのではなく結果のまとめ方、伝えるための見やすいレイアウト、資料の作り方など大学院修了までの研究室で過ごす3年間、先生が毎日1つでも多くのことができるように指導してくださいました。実験結果に学生の私たちと一緒になって一喜一憂していただき、毎日が充実した3年間でした。
Q
今後の目標
A
教員になりたてで、できることを増やそうと先輩の先生方に沢山のことを教えていただいている毎日です。習ったことをしっかりと記録し、教えていただいた技術や化学実験で、日々の授業や、これから化学を学びたい中学生に授業をし、人を楽しませ、人を笑顔にできる人になりたいと思っています。生徒や保護者の気持ちに寄り添い適切な助言ができるよう他の先生方と協力して仕事のできる教員になりたいと思っています。
Q
応用化学科を目指す後輩に一言
A
私が高校生の時、進学の決め手になったのは、もっと化学に関する実験がしたいという思いと、オープンスクールで感じた研究室の雰囲気でした。岡山理科大学には、やりたいことを形にできる環境があるので沢山の人と関わり楽しい学生生活を送って欲しいです。